徳田けんいち後援会

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メルケル時代のドイツと中国の関係


 アンゲラ・メルケルは、東ドイツ出身のドイツの政治家で、2005年から2021年までドイツの首相を務めました。彼女の政治的経歴、思想的傾向は、彼女が東ドイツで育ち、壁崩壊後に統一されたドイツで活躍したことを反映しているように思われます。

 メルケルが首相だった時代のドイツは、共産党による一党独裁国家である中国と蜜月の関係であることがたびたび指摘され、他の西側諸国から疑念の目で見られていました。

 中国が西側諸国の人権や表現の自由といった価値観と相容れない独裁国家だったにもかかわらず、なぜ彼女がためらいもなく中国に接近することができたのか、やはりその要因は、彼女が当時独裁国家だった東ドイツで育ったことにあるように思われます。ちなみに彼女は、生まれはハンブルクで、ポーランド系のドイツ人です。

 メルケルのバックグラウンドと関心 :
 アンゲラ・メルケルは東ドイツ出身で、冷戦時代の東ドイツの体制を経験してきた人物です。その経験から、共産主義に対して、疑念や抵抗感をあまり持っていなかったように思われます。

 中国との関係 :
 メルケルの首相在任中、ドイツと中国の関係は深化しました。中国はドイツにとって経済的に重要な国として位置づけられ、ドイツとの貿易や投資が盛んになりました。

 独裁国家との協力 :
 一方で、中国は共産党による一党独裁制を採用している国であり、人権問題や表現の自由に関して国際社会から懸念が示されることがあり、経済的利益だけを追い求めるドイツの姿勢に対し、たびたび批判が向けられることになりました。

 メルケルが退陣後のショルツ首相は、ドイツ社会民主党(中道左派政党)の出身であるにもかかわらず、中国企業によるドイツの有力企業の買収といった安全保障上の問題も顕在化するようになり、メルケル時代の行き過ぎた中国への傾倒に対し、揺り戻しをはかっているように見えます。

  メルケル時代のドイツでは、中国は遠く離れたアジアの国であり、かりに中国に懸念を感じさせるような状況があったとしても、その影響は自国にまで及ばないと考えていたように思われますが、現実はそうではなかったことが、自国の産業が中国に浸食されるようになってから、漸く理解できるようになったのです。

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