徳田けんいち後援会

歴史・文芸
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ドストエフスキー「悪霊」


 フョードル・ドストエフスキー(Fyodor Dostoevsky)の小説『悪霊』(または『悪霊たち』、「Бесы」)は、彼の代表作の一つで、1871年に出版されました。この小説は、ロシアの知識人や革命家たちの活動を背景に、悪霊に支配された人間の心の闘いや社会的な問題を描いています。

 『悪霊』のストーリーは、ペテルブルク(サンクトペテルブルク)というロシアの都市を舞台に展開します。主人公であるネカーリエフは、革命思想家たちと交わりながらも、彼らの行動や思想に疑問を抱く人物です。彼は次第に悪霊のような存在として現れる革命的な人物たちに取り囲まれ、自らの心の中で善と悪の闘いを繰り広げます。

 小説『悪霊』は、人間の複雑な心の内面を描きながら、当時のロシア社会や政治的な運動に対するドストエフスキーの批評的な視点を表現しています。また、個人と社会、善と悪、信念と迷いなどについて深く考察された作品として知られています。

 ドストエフスキーは作品を通じて、人間の心の奥底に潜む闘争と葛藤、そして悪意に対する警告を述べており、その文学的な力と洞察力によって現代に至るまで多くの読者に影響を与え続けています。

 古来、優秀な作家は世界中に大勢いましたが、こういう小説を読むと、あまりの大きさ・精緻さに、小説の概念が根底から覆ってしまいます。

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