徳田けんいち後援会

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アシュケナージとイスラエルの12支族、DNA調査


 アシュケナージはユダヤ人と言われる人々の90%を占め、大変優秀な人たちです。名前を聞けば誰もが知っているような著名な科学者、経済学者、芸術家、経営者などを輩出しています。
 ただ、その由来については不明な部分が多く、中世に繫栄したカザール人やスラブ人の末裔であることが推察されるなど、現在でも論争の的になっています。
 2000年以降、DNAによる調査も行われるようになり、これまでわからなかった部分についても、徐々に明らかになってきています。

 最近、DNAによる調査の結果、アシュケナージがイスラエルの12支族と直結していることが明らかになったというような文章を読んだことがありますが、さすがにこれは誤りではないかと思いました。
 アシュケナージは白人でり、本来のユダヤ人であるスファラディムはアラブ人とおなじ人種とされ、DNAの一部に類似や共通性はあっても、それだけで同一の民族ということにはならないでしょう。
 一般的な遺伝的特徴なら、日本人のDNAのなかにも、同様の特徴が見つかるかもしれません。しかし、日本人はスファラディムではないし、同様の意味で、アシュケナージもイスラエルの12支族の末裔、スファラディムではありません。DNAによる調査の結果を見るかぎり、アシュケナージはヨーロッパの諸民族のなかから興り、ユダヤ教を信仰することによりユダヤ人を名乗るようになった人々と考えるのが、最も実態に即しているように思われます。
 DNAの調査による研究は、アシュケナージと本来のユダヤ人との共通性を証明するよりも、寧ろそのようなことを語りかけて来るように思われます。

 アシュケナージのユダヤ人は、遺伝的にはさまざまな民族の影響を受けており、彼らをイスラエルの12支族に厳密に分類することは難しいです。一般的に、アシュケナージの遺伝子プールは中世のヨーロッパのユダヤ人コミュニティから派生しており、ヨーロッパのポピュレーションとの遺伝的な関連性が見られます。
 ただし、遺伝子研究によって、アシュケナージのユダヤ人の遺伝的な特徴がいくつか特定されています。例えば、アシュケナージのユダヤ人は一般的にヨーロッパ人と比較して高い頻度で特定の遺伝的変異を持っていることが示されています。これらの変異は、遺伝的な疾患や特定の身体的特徴と関連している場合もあります。
 具体的な支族については、アシュケナージのユダヤ人を12支族に区分するという概念は、主に宗教的な伝統に基づくものであり、遺伝的な分類ではありません。イスラエルの12支族の概念は、聖書の時代のイスラエルの12の部族に由来しています。
 したがって、アシュケナージのユダヤ人のDNAに関しては、一般的な遺伝的特徴が存在するものの、具体的な12支族に厳密に分類することは適切ではありません。遺伝子研究は、さらなる詳細な情報を提供する可能性がありますが、現時点ではアシュケナージの遺伝的特徴は多様であり、個人ごとに異なることを覚えておいてください。

 アシュケナージとスファラディムは、ユダヤ人の二つの主要な民族集団です。それぞれが独自の文化、伝統、歴史を持っており、また遺伝的にも一部の違いが存在します。
 アシュケナージは中世のヨーロッパに起源を持ち、主に中央および東ヨーロッパの地域に住んでいました。彼らの祖先はヨーロッパのユダヤ人コミュニティを形成し、ヨーロッパのユダヤ文化の発展に大きく寄与しました。アシュケナージの遺伝子は、東ヨーロッパ、ドイツ、フランスなどのヨーロッパのポピュレーションとの遺伝的な関連性が見られます。
 一方、スファラディムは主にスペインおよびポルトガルに起源を持ち、中世のスペイン=イスラム文化の一部でした。しかし、スペインのイベリア半島から追放された後、彼らは地中海地域や中東、北アフリカなどに広がりました。スファラディムの遺伝子は、ヨーロッパ、中東、北アフリカのポピュレーションとの遺伝的なつながりを示しています。
 ただし、アシュケナージとスファラディムの間には遺伝的な違いがあるとされています。遺伝学的な研究は、それぞれのグループが特定の遺伝的マーカーを共有していることを示しています。しかし、個々の人々の遺伝子は非常に多様であり、アシュケナージやスファラディムには内部の遺伝的多様性も存在します。
 遺伝子研究は進化しており、新たな発見や理解が得られる可能性があります。したがって、上記の情報は現時点での知識に基づいており、将来の研究によって変化する可能性があることを留意してください。

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