アーティクル
アーティクル
アーティクル

コロナ薬候補「レムデシビル」、米中で治験結果分かれる

 新型コロナウイルス治療薬候補「レムデシビル」の治験結果については、以前から報道が錯綜しています。「効果が見られた」という報道もあれば、「症状の改善に差はなかった」という報道もあり、疑念や当惑を感じざるを得ない状況になっています。公平に見る限り、多分アビガンと同程度の効果があり、それ以下でもそれ以上でもないように思われますが、ギリアド・サイエンスシズや会社の関係者からすれば、今後の売上や株価の問題がありますので、著しい効果があったたように表明したくなる心理はあるかもしれません。もし仮に、アビガンとレムデシビルが抗ウイルス薬として同程度の効果があるということでしたら、副作用が少なく薬価も安い薬を選択したくなります。

 以下、日経新聞(4/30)からの引用になります。

 新型コロナウイルス治療薬候補「レムデシビル」の臨床試験(治験)で、米国と中国で異なる結果が出た。米国立衛生研究所(NIH)が29日に公表した結果では回復を早める効果が確認されたが、中国のグループが英有力医学誌に発表した論文では「効果はみられなかった」。2つの結果の違いについては、NIHからの詳細な報告を待つことになりそうだ。

 治療効果を判断するには、厳密に管理した大規模な人数での治験結果が必要だ。新型コロナウイルスの重症患者にレムデシビルを投与する治験は世界各国で進んでおり、5月後半にも結果がまとまる。米国の治験に参加している国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は「進行中の治験は他にもあり、それぞれの治験の結果を慎重に検討する必要がある」とコメントした。

 NIHは米国や日本など各国の68の医療機関が取り組む治験の一部を分析した。1063人が対象で、レムデシビルを投与した患者は平均11日で回復したのに対し、投与しなかった患者は15日かかった。回復を早める効果が確認できたと分析した。

 レムデシビルを開発する米医薬大手ギリアド・サイエンシズは29日、5日程度の投与でも効果が期待できるとする治験結果を発表した。治療効果があると確定すれば、投与期間を短くでき、多くの患者に使える可能性がある。

 一方、中国の研究グループは、湖北省の10の病院で重症患者を対象にした治験結果を英ランセット誌に発表した。それによると、投与した158人と、しなかった79人で、症状の改善に差はなかったという。症状が現れてから10日以内に投与した患者に限ると回復は早かったが、症例数が少ないため結論を避けた。この治験は患者452人を目標にして進められていたが、都市封鎖などの効果で患者が激減し、予定していた患者が集まらずに途中で打ち切られた。

 治験に詳しい富山大学の折笠秀樹教授は「治療の効果の評価法が異なる」と話し、単純に比較できないと分析した。中国の治験について、投与した患者には高齢者が多く持病があったことから、効果が現れにくかった可能性も指摘した。

 米中の治験はどちらも主治医も患者も偽薬か本物の薬かを知らされない「二重盲検」と呼ぶ方法で、患者は無作為に治療薬か偽薬のどちらかを割り当てられた。医師や患者の新薬に対する期待感などの影響を排除できる。

最近のニュース・トピックス

カテゴリー

アーカイブ

ニュース一覧

ページトップへ