インフルエンザワクチン接種でコロナ死亡率低下の研究結果
風邪にかかったことでできる抗体やT細胞が新型コロナウイルスへの感染を防ぐ助けになるという仮説に繋がる話だと思いますが、インフルエンザワクチン接種で新型コロナによる死亡率が低下したという研究結果です。
解説者の(上さん)(多分、上昌広医師だと思います)の見解では、インフルエンザワクチンが免疫力全体を活性化させて、インフルエンザだけではなく、新型コロナへの防御力を高めた可能性が充分にあるということですが、BCGワクチンや、麻疹、風疹、おたふく風邪のMMRワクチンについても言及しています。
以下、10月1日のNEWSポストセブンの記事から、一部引用させていただきます。
米ジョンズ・ホプキンス大学の研究者らが今年6月10日までの新型コロナによる死亡者とインフルエンザ予防接種率の関係を調べると、高齢者の予防接種率が高い群では、新型コロナによる死亡リスクが低かった。その研究では、ワクチンの接種率が10%増えるごとに新型コロナ死亡率が28%低下していた。
同様にブラジル・サンパウロ大学の研究者らが9万人以上の新型コロナ感染者に行った調査でも、インフルエンザの予防接種を受けた人は、受けていない人よりも集中治療室への入院リスクが8%低く、死亡リスクも17%低かった。
「いずれの研究でも、ワクチン接種者の新型コロナによる死亡率が下がりました。もちろんインフルエンザウイルスと、新型コロナウイルスは別種のウイルスです。原則的には、インフルエンザのワクチンでは、新型コロナは防げないはずです。
ただし、さまざまな研究結果を総合的に判断すると、ワクチンが免疫力全体を活性化させてインフルエンザだけではなく、新型コロナへの防御力を高めた可能性は充分にあります。それらの研究から、新型コロナ予防のためのインフルエンザワクチンの活用に注目が集まっています」(上さん)
インフルエンザだけでなく、ほかのワクチンが新型コロナに有効との研究結果もある。
「最近のギリシャの研究結果では、BCGワクチンを接種した人は新型コロナ感染症の発症率が45%減少しました。またメキシコの研究では、麻疹、風疹、おたふく風邪のMMRワクチンを接種した人は、新型コロナに感染しても軽症ですむ割合が高かった」(上さん)