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【大学研究室Vol.25】日本人は自信をもって世界と戦うべき!海外のライバル研究者に圧倒的な差をつけ、大規模汎用量子コンピュータの実現を目指す

 量子コンピュータの開発では後れを取っている感のある日本企業、大学ですが、東京大学の古澤明教授が画期的な研究成果をあげていたように思います。

 以下、Technologist’s magazineからの引用になります。

東京大学大学院 工学系研究科 物理工学専攻 古澤研究室
教授 博士(工学) 古澤 明

 誤り訂正が可能な量子計算機を目指す

 理化学研究所のスーパーコンピュータ「京」を動かすには、年間で一般家庭の3万世帯分に相当する電力が必要で、次世代スパコンではその100倍、つまり約300万世帯分の電力が必要になると見積もられている。これは原発1基分の発電量に相当し、このペースでスパコンの開発・運用が続くと、それに伴う環境負荷は甚大なものとなる。

 消費電力を抑え、スパコン以上の超高速計算を可能にするコンピュータとして現在、大きな注目を集めているのが「量子コンピュータ」だ。東京大学の古澤明教授は、量子テレポーテーション回路を用いた量子コンピュータ研究の権威としてその名を知られる。

 「量子コンピュータが実用化されれば、電力消費を1000分の1〜100万分の1に抑えつつ、既存のスパコンで数千年かかる複雑な計算を、数時間で解くことができるようになります。しかし、今以上に情報社会が発展すると、情報量の増大によりコンピュータの消費エネルギー問題が生じます。そうなる前に少しでも早く、量子コンピュータを実現しなければなりません」

 そう話す古澤教授は、東大卒業後に光学機器メーカーのニコンに就職。カリフォルニア工科大学留学中の1998年に、光子(量子)の情報を離れているもう一つの光子に伝える「量子テレポーテーション」と呼ばれる現象を起こすことに世界で初めて成功し、脚光を浴びた。帰国後に東京大学に移籍し、2004年には3つの光子間でのテレポーテーションに成功、13年には信号転送の効率を100倍以上に高める手法を発明。さらに、16年には、情報を伝え合う関係にある量子を無制限につくり出す技術を開発し、17年には単一の量子テレポーテーション回路を繰り返し用い、100万個以上の量子ビットを処理できる「ループ構造を持つ光回路を用いた量子コンピュータ方式」を発明するなど、快挙というべき数々の成果を達成している。現在は、〝ループ構造方式〞での大規模量子コンピュータの開発に取り組んでいるところだ。

 量子コンピュータは、10年にカナダのディー・ウェーブ・システムズ社(以降D社)が世界で初めて製品化して話題を呼んだが、古澤教授は「あれは我々の定義ではコンピュータとはいえない」と言下に否定する。「なぜならD社の量子コンピュータは、0・1%の確率で計算を誤る。正確な計算ができなければコンピュータとはいえない」現在、グーグルやIBMなど世界の名だたる企業が巨費を投じて量子コンピュータの開発を進めているが、例えばグーグルなどは、そのままでは〝誤り訂正〞ができない物理的量子ビットである超伝導量子ビットを用いている。一方で、古澤教授は誤り訂正が可能な〝論理的量子ビット〞を用いており、「計算間違いがない真の量子コンピュータの開発では、私たちの研究室は世界のトップを走っていると自負しています。いわば誰も見えない先頭を走っているのです」と胸を張る。

 日本のトップ層は世界でもトップ層

 古澤教授は、「いち研究者として、常に〝ホームラン〞を狙ってきた」と述懐する。「アメリカで量子テレポーテーションの研究に取り組んだのは、誰も手がけようとしない最も難しいテーマだったから。野球に例えれば、フルスイングを心がけていたからこそ大ホームランを打つことができた。ところが日本は失敗を許さない風潮が蔓延していて、ランナーを確実に進塁させる〝送りバント〞のような研究が評価されがちです。送りバントの構えから、ホームランが生まれることは決してありません」

 自身の研究室の学生にも志を高く掲げることを説き、〝ホームランを狙える〞人材を育成している。積極的に海外へ送り出し、武者修行させているのだ。「東大の学生は、なぜか、ハーバードやMITの学生には勝てないと思い込んでいます。それは誤りで、日本のトップ層は世界のトップ層にまったく負けていません。うちの学生を海外へ送るのもそのことを肌で感じさせるため。そこに気づいた学生は自信をもち、様々なことに積極的な姿勢でチャレンジするようになります。日本人がその〝間違い〞に気づくためにも、この研究を早くかたちにしたいと思っています」

 「野茂やイチロー、松井(秀)が示したように、日本で基礎を培ったトッププロは海外でも一流。同じく、日本の優れた教育機関で学んだ研究者は世界で勝負できる人材なのです。自信をもって挑戦してほしい」と古澤教授はエールを送る

 注目の研究

 光量子コンピュータは巨大な冷却装置などが不要で実用化に有利とされるが、回路を何ブロックも配置する必要性から大規模計算が難しかった。古澤教授は、単一の量子テレポーテーション回路を無制限に繰り返し用い、原理的に100万個以上の量子ビットを処理できる光量子コンピュータ方式を開発。光のパルスを1個の量子テレポーテーション回路で構成するループ内で周回させるため、1個の量子テレポーテーション回路とループ構造だけといった最小限の光学部品しか必要としない。この方式での計算精度やアルゴリズムの実装方法の解析を進め、同方式での大規模量子コンピュータ開発を目指している。

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