最近、書籍やインターネット上の記事で、オーソモレキュラー医学という言葉を、よく耳にするようになりました。
オーソモレキュラー医学は、栄養素やその他の自然療法的手法を用いて健康を促進し、病気を治療することを目指す医学の一分野だそうです。
癌の栄養療法(ゲルソン療法)で有名なマックス・ゲルソン博士や、「風とビタミンC」という著作で大反響を巻き起こしたライナス・ポーリング博士との関連で取り上げられることが多いようですが、もともとオーソモレキュラー医学(分子整合栄養医学)は、1960年代にライナス・ポーリング博士やエイブラハム・ホッファー博士らによって始められた療法で、身体のなかにある分子(栄養素)を最適な量を用いて、個々の細胞の働きを向上させ、病気や不調を治療する方法ということなので、ライナス・ポーリング博士との関連で語られるのは、当然といえば当然でしょう。また、マックス・ゲルソン博士の癌の栄養療法も、基本的には同様の考えに基づくもので、二人の名前が関連づけられて語られるのも、自然のなりゆきかと思われます。
オーソモレキュラー医学では、栄養素やその他の生物学的な化合物を、身体の機能や代謝プロセスにおいて最適なバランスを維持するために利用するということですが、栄養療法やサプリメント、ハーブ療法、運動療法、ストレス管理など、自然な方法を用いて体の自然な治癒力を促進することに重点を置き、また、個々の人の生活習慣や環境因子が健康に与える影響を考慮し、個々の状況に応じた治療法を提案することも特徴であるそうです。
発祥地であるアメリカが主流ということになりますが、日本にも一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会という団体があり、会合や啓蒙活動を行っているようです。
一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会
https://isom-japan.org/